あいさつ

東京支店長　孔 祖偉

早いもので日本の皆さんにCFD（計算流体力学）ソフトPHOENICSを直接販売、直接サポートをするためにCHAM社東京支店を開設して20年が経ちました。その間にCFDを取り巻く環境がユーザの側でも、開発・販売するベンダーの側でも大きく変わってきています。
ユーザ側で一番大きく変化したのは専門家のものだったプログラムが、必要とする人なら誰でも使えるツールへと変化してきたことです。ベンダー側では社会の流れ通り業界の再編成が進み、ソフトウエアハウスのような技術者集団だったのが大きな会社組織になり、ビジネス化されてきたことです。

弊社はこの流れの中で一貫してPHOENICSを使ったコンサルティング、販売、サポートを独立して続けてまいりました。特に販売に関してはトップダウンの営業ではなく、実際に使用する研究者・技術者と話をし、本人に納得してもらった上で導入してもらうというボトムアップの営業をこの20年続けてきており、この方法をこれからも続けたいと考えております。

このような地道な努力により、社会の中でCFDの認知度を上げ、環境に優しく、人には快適で、資源を節約できる社会作りに貢献することを目指しております。

創業者＆社長　Prof.D.B.Spalding

親愛なる日本の友人の皆様、
　
弊社の3次元汎用熱流体解析コードPHOENICSは1981年に誕生しましたが、イギリス以外で最初に受け入れてくれた国が日本でした。当時は代理店による販売・サポートから始まりましたが、やがて1994年のCHAM社東京支店設立へと繋がり、CHAM社による直接販売、直接ユーザサポートが実現しました。
現在では世界で最も革新的な情報や技術の集まる地域の一つである日本において、ユーザが安心してPHOENICSを使って頂けるようにCHAM社東京支店の知識&経験豊富なスタッフが毎日対応しております。

PHOENICSは最近大幅に改良されています。一部の人々は良くなる為だとしてもそれまでからの変化を嫌いますが、私は日本人はそうではないと信じています。以前、日本の友人が次の2つのことが日本人を忍耐強くしたと教えてくれました。それは地震と稲作です。

「地震」を経験することで強制的に改変された世界で新しく始めることに慣らされた。

「稲作」を行うことで常にチームとして一緒に行動することを学んだ。

PHOENICSにとっての「地震」は破壊的なものではなく、コードをこれまで以上に強くするものです。これからもPHOENICSの改変（成長）は続きますが、私の希望は、ユーザである皆さんとCHAM社がチームとなり「皆さん自身の新たな始まり」を作っていくことです。

きっとPHOENICSが皆さんのお役に立てることと信じています。

［ベンジャミン・フランクリン・メダル］

世界で最も古く、最も権威のある総合的な科学賞のひとつで、毎年、生命科学、工学、地球科学、化学、物理学、計算機・認知科学の6部門において、世界の優れた科学者、技術者を称え、米国フランクリン協会から個人に贈られています。
過去の受賞者には、トーマス・エジソン（1899）、キューリー夫 妻（1909）、グラハム・ベル（1912）、アルバート・アインシュタイン（1935）、ステファン・ホーキング（1981）、ビル・ゲイツ （2010）らの著名人が含まれています。 日本の受賞者には、江崎玲於奈氏（1961年）、中村修二氏（2002年）、小柴昌俊氏（2003年）らのようにその後ノーベル賞を受賞された方も含まれます。