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高層マンションにおける様々な防風外壁構成のCFD解析

Frank Kanters、Coolplug、ベネルクス

はじめに


高層マンション(15階建て)のバルコニーについては、風防の観点から固定窓と可動窓の最適な配置を決定する必要があります。突風、渦励起振動、空力弾性不安定性の影響は、この調査の対象ではありません。
図1はアパートのCADモデルを示しています。

fig1 アパートの CAD モデル



評価方法


計算の手間を最小限に抑えるために、保護係数を計算する手順が選択されます。8つの風向を持つバルコニーのそれぞれの窓ガラスの配置を考慮した簡略化されたモデルが作成されます(図2を参照)。

fig2 テスト計算のための風向(風速wm = 4.9 m/s)

今回の手順は、さまざまな防風の形態を比較するだけであり、周囲の建物の影響による全体的なモデルの偏差の可能性を排除するものではありません。防風の評価は、保護係数の比較から得られます。
風向の保護係数は、バルコニーの占有ゾーンの平均気流速度から、それぞれの風向の平均値を作成することによってもとめます。保護係数は次のように計算されます。

ここで、
Vm,balcony : バルコニーの占有領域における空気速度の平均値(m/s)
Vm,Wind : 考慮するロッジアの高さにおける風速のプロファイル値(m/s)
です。


計算ケース


3 つの形態の検査をしました。
形態 1: 風防なし、固定要素も可動要素もなしで手すりのみ
形態 2: スライド可能な構造物の位置は、風の入射角に応じて固定要素の右または左に配置
(fig 3 および fig4)これは、通常のユーザーの生活環境に対応します
形態 3: 形態 1 と同じですが、建物の角にスライド構造物があり、支柱と建物の間の隙間を塞ぐ


fig3 フロアレイアウトの例(実際にはフロアごとにレイアウトが少しずつ異なります)


fig4 バルコニーの通し番号(実際には各階のレイアウトは少しずつ異なります)



計算条件


PHOENICS モデルは 210 x 210 x 100 m3 の大きさで、トータル2,500 万セルに分割しました。着目している領域のセルの大きさは約 10 cm で、Chen-Kim K-? 乱流モデルを使用しました。4コアをで並列計算を行い、収束するででは 2,000 回の反復が必要でした。その時の計算時間は 16 時間でした。

fig5 PHOENICSの計算モデルとグリッド



結果


PHOENICSで各風向の計算を実行した後、3 つの形態の保護係数をすべてのバルコニーで比較しました。この分析の例をfig 6 に示します。
さらに、PHOENICS Viewer を使用して、バルコニー周辺のスカラーおよびベクトル速度分布の画像を作成しました。これにより、ある風向では形態がうまく機能し、別の風向ではうまく機能しない理由を視覚的にわかりやすく示すことができました。


fig6 3つの形態における、異なる階の異なるバルコニーの保護係数の比較


fig7 建物の 13 階の南西コーナーの速度分布


fig8 建物の 13 階の南東コーナーの速度分布



まとめ


研究では、すべての風向に対して最善の解決策は一つではないという結論が出ました。ただし、最も一般的な風向を考慮して、建築家が最善の妥協案を選択することは可能でした。



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