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製鋼所の“重力集塵機”のモデリングにおけるPHOENICSの活用例

1.概要

製鋼の工程上、高炉は粉塵を含んだガスを放出します。このガスは、ガス洗浄と粒子状物質のリサイクルのために「集塵システム」に集約されます。また、ガスダストには高炉で起こる反応によって形成される微粒子が含まれています。「集塵システム」の主な構成は、重力または、使用済みガス(ダスト)の流れから粉塵の混合物を分離するサイクロン型の重力集塵機です。

2.解析背景

大手製鋼会社が構築した「重力集塵機」の生産性効率の改善を検討することになった。CHAMは、流体解析を通して生産性効率改善のサポートを行った。そのために、既存の設計データから “形状モデル”を作成し、重力集塵機の効率を改善するためのメッシュ分割を検討した結果を基に、「粒子分離効率」を計算しました。

図1に示すように、「重力集塵機」は、

1.側面の流入口部 
2."ダストデフレクタプレート"を組み込んだ
  主要部の円筒分離チャンバー
3.下部の漏斗型ダストホッパー
4.上部のガス出口のパイプにつながる円錐型移行部

で構成されています。

“集塵機”は、ダスト粒子を分離するために重力のみに依存しています。その流れは、“デフレクタープレート”の下を通過して、ユニットの本体に入り、最後に“集塵機”下部の3分の1で一旦上向きになって、重い粒子が下部のホッパーに堆積します。




3.解析(シミュレーション)

1.PHOENICSの“Cartesian Cutcell” 手法を用いたソルバーは、集塵機を通るガスの流れをシミュレートするために役立てられました。 
2.“Chen-Kimk-εモデル” を使用して、ガス流れによる乱流をモデル化しました。
3.粒子状物質の体積分率は、通常質量2%未満であるため、流れ場を通して分散粒子のこのサンプルを追跡するために、“オイラー-ラグランジュ法(GENTRA)”が使用されました。

また、気相における乱流変動は、ダスト粒子の軌道に大きな影響を与えると予想されるため、“確率的渦相互作用モデル” を使用してこれをシミュレーションしました。


4.解析(シミュレーション)結果

分離効率は、入口境界を横切る直径10μmの単分散粒子の均一な広がりを解放し、上部出口境界から漏れる数をモニタリングすることで得られました。予測されたガスの流れを図2に示します。

流入はデフレクタープレートによって、下部の3分の1に導かれていることがわかります。
“集塵機”の場合、遠い方の壁に衝突した後、上向きの流れと下向きの流れに滑り込んでいます。
入口から発散する粒子軌跡のサンプルを図3にプロットします。この基本設計では、CFDモデルは45%の収集効率をシミュレーションしています。図3では、軌跡を時間とともに色付けしていますが、図4では、絶対ガス速度で色付けしています。


5.今後の課題

1.作業の次の段階では、グリッドサイズ、粒子サイズ分布、粒子数の増加、および入口境界に広がるモデル予測の感度を評価する計画です。
2.基本設計のシミュレーションの数値精度の検証が終われば、モデルを使用して、収集効率の向上を目的とした設計の代わりになるようなシミュレーション案を検討していく予定です。


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